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2015年5月

2015/05/29

「成すも成さぬもないのだが 第五回  十代の自分に如何にして友達が出来たのか、または出来なかったのか」好評発売中!

Nasu5_rough540_2
イラストを担当させて頂いている、鷲崎健 著「成すも成さぬもないのだが」第5回が発売中です。

今回はちょっと趣向を変えて、挿絵の一部ではなくボツ案のラフを上げてみました。
表紙が「タンス」とのことだったので、動きと広がりのあるものにするか、静かでまとまったものにするか
編集の方と相談しました。
結果、今の形に落ち着いて良かったと思っています。
全体的にはノスタルジックかつ、ややSFっぽい感じを目指したつもりですが、どうだろう...?

そもそも何故表紙がタンスなのか。
今回キーワードになっているタンスのエピソード、とてもいいんです。

テーマが「友達」ということで、著者の十代の頃の思い出を掘り下げていますが
個人的に共感できるところが多く、驚きました。

例えば小学生の時に初めて出会った星新一の小説の話や
高校では友達がいなかった話
自分の十代の頃の話のようで、思わずグッと来てしまいます。

今そんな十代を送っている人にも、かつてそんな十代を送っていた人にも
(そうでない人も)読んでいただきたい内容です。

さて、5回目を迎えた連載も、次は最終回。
次回はガラっと色彩も変わるのではないか(?)と予想しています。

乞うご期待...!

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2015/05/08

Bologna Children's Book Fairに行ってきた(4)「実感する」

Bologna_03
出版社の対応は各社様々で、ひとまとめには出来ない感じです。

反応は良くても日本の作家とのやりとりは大変、と懸念を示すところもありましたし
作品を見せた段階で、ロイヤリティのパーセンテージまで確認するところもありました。
(これは私に限らず確認していたようです)

あくまで主観ですが、売り込みの際感じた事を項目別にまとめてみました。

●どうやってみせる?

まずイラストのファイリング。
私は展示があったのでプリントアウトしたものをクリアファイルに入れていきましたが
他国のイラストレーターの中にはカルトンに原画をバラバラと入れている人も多く見受けられました。

絵本に関しては、ダミー本があれば原画はサンプル程度に2、3枚でいいのかもしれません。
私は絵本2冊分の原画(27枚)を全て持って行きましたが、重くて負担になりました。前頁分は必要ないかも。

●絵本は必要?

単発のイラストより、実際多くの出版社が見たがっているのは絵本の形になったもののようです。
最初にイラストファイルを見せると「ストーリーのあるものは無いの?」と言われ
慌ててダミー絵本を出す事もありました。

原作があって絵だけを依頼するにしても10数ページにわたるお話を絵にしたらどうなのか
それをイメージさせるのに絵本のダミーは必要なのだと思いました。

●出版社を選ぶ基準は

ブースの雰囲気や出版物を見て、自分の作風にあったところに売り込むのが妥当と思っていましたが
そうとも限らないのかもしれません。

私は一見さん根性まる出しで、作風の違う出版社の行列でも並びましたが
結果的にいずれも反応が良かったのです。

確かによく考えてみれば、似ている作風なら既存の作家を使えばいいわけで、
特にイラストレーターの作品を見る時間を設けている出版社は、新しい作風を求めているのかなと思いました。

●どこまでいけばOKなのか

売り込みでどういう状態になればOKなのかが分からなかったのですが
エディターのメールアドレスを教えてもらって、作品のPDFファイルを送る、というのがまず第一段階のようです。

当然ですが、作品を見せてその場で「すぐ出版しましょう」とはならないので
後に社内で協議する感じなのだと思います。

結果的に数社とPDFファイルを送る約束をしましたが、連絡先の伝え方も様々です。

エディター本人のアドレスが印刷された名刺をくれるところ。
会社共通の名刺にエディター本人が名前を書いて、メールのタイトルに入れるよう指示するところ。
私のノートに直接メールアドレスを書いてくれるところ。
自分のノートをやぶってその場でアドレスを書いて渡すところ(笑)。

手書きは貰った時は嬉しかったのですが、向こうの人の書くアルファベットは解読が大変。
帰国して、いざメールを送るぞという段階になってから苦労しました。


・・・さて。
やるだけの事はやったので、後は出版社の方の判断に委ねるのみです。
編集者の目で見て、今出すべき本ならそうなるでしょうし、出す必要がないならそうなるのでしょう。

いずれにしても、初めて絵本をいいと言って貰えたのがとても嬉しかった。

絵本を続ける希望が持てたこと。新しい目標が出来たこと。
それがとにかく大きな収穫でした。

また来年に向けて、刀を磨いておきますとも。

最後に、同行しいろいろお力添えを下さった皆さま。
応援してくださった皆さま。

どうもありがとうございました!

(ボローニャ記・おわり)

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2015/05/05

Bologna Children's Book Fairに行ってきた(3)「目覚める」

Bologna_04
同室の友人に誘われて、台湾×米国の出版社のブースへ。
そこは待たずに、しかもゆっくりと作品を見て貰えました。

若い女性編集者を相手に、初めはファイリングを開いて作品の説明をしたり、質問に答えたり。
質問の例を挙げると「これは出版されているの?」とか「受賞歴はある?」とかそんな感じ。
その後に絵本を。英訳した2冊を順番に読んで貰います。

私はこの日からは通訳を介さず、自分のつたない英語で売り込みすることにしました。
今後一緒にものを作っていく可能性のある相手なら、自分で直接話をしたいと思ったので。

今持っている作品と営業力(語学力含め)が及ばないなら、鍛え直して来年出直せばいい。
むしろそれを知るために来たのだから、と心を決めました。

ちなみにブックフェア会場内の会話は基本的に英語。
言語に関しては、英語さえ出来れば世界中の出版社と繋がれるのです。

話を戻して女性編集者からは予期せぬ高評価を頂き、手書きで名前を書いた名刺をいただきます。
逆に私の渡した名刺には、絵本のタイトルを書いていました。
おそらく後で作品のPDFファイルが送られてきたら、照らし合わせるのだと思います。
(なのですが、のちにこの名刺を無くしてしまう...!泣)

調子づいた私はその後数社の行列に並びました。反応はそれぞれです。

長く並んだ末に「テイストが違う」と瞬殺の所もあれば
逆に好反応でエディターのメールアドレスを教えて貰い、PDFを送る約束をした所もありました。

その日の終わりに感じたのは「なんて楽しいんだろう」。

どうやら目覚めてしまった模様。

さて、次回は売り込みについてもう少し詳しく。乞うご期待...!

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